うつぶせあそびが体の土台をつくる

欧米では新生児から推奨されているタミータイム!
赤ちゃんが起きている時間に、大人が見守る中で赤ちゃんをうつ伏せにして過ごす時間を作ることです。

お母さんたちに聞くと…

はじめて聞くお母さんから、聞いたことはあっても実際にやってみたことはなかったり、うつぶせの姿勢にするのが難しくて…。など、いろんな答えが返ってきます。

うつ伏せの良さを知ることで、これから始めるきっかけになったり、今まさに練習中の子は何にいいの?が分かることで赤ちゃんを見る視点変わると思います。

したほうがいいです!うつ伏せはメリットがいっぱい。
だけど、始めるまでのハードルが高いのも事実。
授乳が頻回で1時間空けるのが難しい、抱っこから下ろすと泣いちゃう、ご機嫌なときに「よし、今だ!」と思った矢先ウトウトしてるなんてこともありますよね。
他にも苦しそうな我が子を見るのがつらい、どこまで頑張らせればいいの?心配な気持ちも分かります。

ベビーシッターで見ていても低月齢の子ほど数十秒の時間を確保するのが難しくて、できない日もあるし、頑張っている姿をもう少し見守ろうかな、限界かなと切り上げるラインに迷うことあります。

産後は自分の体もケアしながら、授乳→おむつ替え→寝かしつけの連続で精一杯な日も多いですよね。
無理せずゆっくり。うつぶせは大切ですが、いちばん大切なのはお母さんの体と心の余裕です。

見える世界が広がる

これが一番の魅力です!
仰向けでは天井を見ていたのが、うつ伏せになると前方向が見えるようになり、右から左へグルッと見渡せて世界が広がります。
見たいものが見えるようになると、「あれはなんだろう?」「もっと見たいな〜!」「触ってみたいな〜!」その気持ちが行動へのきっかけになり、体や心の発達を進めるエネルギーに繋がります。

体の土台をつくる

頭を持ち上げて、肘で体を支えることで首や肩甲骨周りの筋肉が発達し、首がすわるのを促します。
その先はどうでしょう?
寝返りでクルンと回った後もうつぶせ姿勢になり、ずり這いやハイハイで動く時もうつ伏せの姿勢になりますよね。
うつぶせは、この先の発達に繋がる基本の姿勢。
そして、赤ちゃんが自分で動き出せる、動きたくなる体をつくる土台になります。

お口の発達を促す

うつ伏せの姿勢になると、自然にあごが引けてお口が閉じます。
あごを引ける姿勢がつくれると食べる時にスムーズに飲み込みができるようになるので、離乳食が始まるまでに育てたい姿勢。
食べる機能だけではなく、お口を閉じることで鼻呼吸が上手になります。

目の使い方が上手になる

頭がグラグラしているとどうでしょう?
見たいものや景色もはっきり見えないですよね。
首や肩甲骨の筋肉が発達し、止まることができるようになると、頭が安定して目の使い方が上手になりますよ。

手が使えるようになる。

肘で体を支えられるようになると手が自由に使えるようになるので、自分の手で遊べたり、おもちゃを持てるようになったり、触れたいものに手を伸ばそうと挑戦してみたり、遊びのバリエーションも増えていきます。

授乳後は1時間開けて、1日3回10秒から

泣いたり嫌がる時は、胸の上での抱っこして少しずつ体をリクライニングしてみるところからはじめてみてください。

安全な環境で目を離さないように

窒息防止のため、固くて平らなマットの上やフローリングにバスタオルを敷いて行い、うつ伏せ中は目を離さないようにしましょう。

赤ちゃんの視界に入る位置で声をかけましょう

これをするだけで、うつ伏せの時間が伸びたり顔が上がりやすくなります。
お母さんが赤ちゃんの後ろのいると姿が見えないと不安で泣いてしまうこともあるけど、視線の高さを合わせて向き合うと笑顔も増えてうつ伏せの時間が伸びたり、おもちゃを前に置くことで興味から顔が上がることも。

手は肩より前に出す

肘は肩より前に出しましょう。3ヶ月頃までは体が丸まりやすいので、うつぶせの姿勢にすると肘と手が自然と胸の位置にあることが多いですが、これだと頭を上げようとしても上がらないので、肘は肩より前に出してあげましょう。

10年前、息子が赤ちゃんの頃は、うつぶせをさせたこともなく、大切さも知りませんでした。
あの時、知っていたら…
もう少し体の使い方が上手になったかな、うつぶせができてないことで次のステップでつまづいてることに気づけたのかな。と思います。

ベビーシッターで赤ちゃんを見ていると、同じ月齢でも毎日うつぶせをして首が上がる子、初めて経験する子は苦しくないポジションを探すところからのスタート。
練習しなくても自然にできる日が来るけど、早いうちから経験することで、見える世界がグッと広がり、自分から動き出す体をつくれるようになります。

うつぶせはトレーニングではなく、赤ちゃんの見える世界を広げてあげるお手伝い。
あそびや触れ合いの中で楽しんでみてください。