心が疲れたお母さんに贈る一冊|『さよなら、産後うつ』(村上寛 著)レビュー&体験談

最終更新日:2025年11月30日

世田谷区の赤ちゃん専門ベビーシッター・発達サポートの
Baby port(ベビーポート)です。

今日は、子育て中のお母さんにぜひ読んでいただきたい一冊をご紹介します。

書籍タイトル: 『さよなら、産後うつ』
著者: 村上寛
出版社: 晶文社

さよなら産後うつ
妊娠や出産を経て、心も体も大きく揺れる産後の時間。
「幸せなはずなのに、涙が出る」「うまく笑えない」──
そんな自分に戸惑うこともあるかもしれません。
でも、それは“弱さ”ではなく、心が助けを求めているサイン。

『さよなら産後うつ』は、専門家の言葉と体験談を通して、
少しずつ自分を取り戻していく道をそっと照らしてくれる一冊です。

私自身、10年前に産後うつを経験しました。
息子は小さく早く、先天性の病気を持って生まれてきました。

思い描いていた妊娠や出産、理想の子育てとはまったく違う現実。
そのギャップを受け入れられずに、気持ちはどんどん追い詰められていきました。

“なんで私なんだろう”
“なんでうちの子なんだろう”

息子を前にしても“生んだ実感”が持てず、「かわいい」と思えない自分に苦しみました。
夫や両親が嬉しそうに「かわいいね」と笑うたび、私だけが置き去りになったような孤独感。
あのときの感情はいまでも鮮明に覚えています。

「かわいいと思えない」なんて口にしたら、
誰かを傷つけるかもしれない、責められてしまうかもしれない。
そう思うと、誰にも言えず、心の中で何度も繰り返していました。

“かわいいと思いたい”
“かわいいと思えなくてつらい”

あのとき、この本に出会えていたら──そう思える一冊です。

「お母さんに必要なのは、心を整理する時間」
本の中に、こんな言葉があります。

産後のお母さんにとっての「休む」とは、
「お母さん自身が“休めた”と思えること」。

誰かに話を聞いてもらうことでホッとする人もいれば、
赤ちゃんと少し距離を取る時間が必要な人もいる。
反対に、赤ちゃんを抱いている時間こそが心の安らぎになる人もいます。

「どんな時間を休めたと感じるか」は、人それぞれ。
その当たり前のことを、この本はやさしく教えてくれました。

「つらい」と感じる理由も人それぞれ
もうひとつ、印象に残った言葉があります。

「赤ちゃんの泣き声がつらい」と感じたとき、
その理由はみんな同じではないということ。

音そのものがつらい人もいれば、
一人で対応することがつらい人もいる。
「どうして泣いているのかわからないこと」がつらい人もいます。

お母さんのSOSの形は、一人ひとり違う。
この本は、その“違い”をやさしく受け止めてくれます。

『さよなら、産後うつ』は、
「幸せだけじゃない妊娠中から産後の現実」に寄り添いながら、
心の糸口を一緒に探してくれる一冊です。

何が起こるかなんて、誰にもわからない妊娠・出産・産後。
今が苦しくても、悔しくても、
少しずつ息がしやすくなる日がきっとやってきます。

この先、私は子どもを産むことはありません。
けれど今度は、支える立場として。

あのときの私のように、気持ちを整理する時間が必要なお母さんやご家族の
心にそっと寄り添える存在でありたいと思っています。

優しさと現実、どちらにも光を当ててくれる本です。
悩んでいるお母さんに、そっと届きますように。

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