さよなら産後うつ-赤ちゃんを迎える家族のこころのこと

世田谷区のベビーシッターと赤ちゃんの講座ベビーポートです。
子育て中のお母さんにオススメしたい本をご紹介します。

さよなら産後うつ
妊娠から産後の心と体は大きく変化します。
出産は「幸せなこと」──そう分かっていても、ホルモンの揺れ、睡眠不足、責任の重さ──誰もが戸惑い、涙がこぼれる夜があります。
思い通りにいかない育児、眠れない夜、誰にも言えない不安。
それは「弱さ」ではなく、回復を求める心のサインです。
『さよなら産後うつ』は、専門家の知見と実際の体験をもとに、
少しずつ心が整っていくプロセスを丁寧に解き明かします。
あなたがもう一度、自分らしい笑顔を取り戻せるように。

私自身、10年前に産後うつを経験しました。
息子は小さく早く、先天性の病気を持って生まれてきました。

思い描いていた妊娠や出産、理想の子育てとかけ離れた現実を受け入れられずにいました。

”なんで私なんだろう”
”なんでうちの子なんだろう”

息子を前にしても生んだ実感がなくて「かわいい」と思えない自分に苦しんで、夫や両親が「かわいいね」と嬉しそうな顔を浮かべる度に、私の気持ちだけが置き去りにされたようで笑えなかった孤独感は今でも鮮明に覚えています。

「かわいいと思えない。」と口にしてしまったら、周りの人を傷つけたり、何言ってるの?と非難されそうで誰にも相談できずにいました。
“かわいいと思いたい”
“かわいいと思えなくてつらい”
そんな言葉が頭の中で何度も響いていました。

でも、この本に出会って初めて気づきました。

母親に必要なのは「心を整理する時間」

単に睡眠を取ったり、人手があったり、誰か駆けつければ解決する。
そんな簡単な問題ではなく、何がつらいのかを紐解いて自分で自分の心を見つめ直す時間が必要だったのかなと思います。

本の中にこんな言葉がありました。

産後のお母さんにとって「休む」とは「お母さん自身が休めたと思えること」
誰かに話を聞いてもらうことでホッとする人もいれば、赤ちゃんと距離を取る時間が必要な人もいる。
反対に、赤ちゃんを抱いている時間こそが心が安まる感じる人もいる。
「どんな時間を休めたと感じるか」は人それぞれ。

もう一つ
「赤ちゃんの泣き声がつらい」と感じたとき、理由はみんな同じではないということ。
大きな音がつらいのか、一人で対応するのがつらいのか。
それとも、どうして泣いているのかわからないことがつらいのか。
お母さんのSOSは、みんな同じではないこと。

この本は、「幸せだけじゃない妊娠中から産後の現実」に寄り添いながら“心の糸口”を一緒に探してくれます。

何が起こるかなんて誰にもわからない妊娠から出産、そして産後。
今が苦しくても悔しくても、きっと少しだけ息がしやすくなる日が必ずきます。

この先、私は子どもを産むことはないけど、次は支える立場としてご家族の気持ちを整理するお手伝いができたらと思っています。

産後うつになる妊産婦さんを、一人でも減らしたい―― 著者がその強い思いを妊娠中~育児中のお母さん、そしてお父さん、 まわりで見守る家族たちに、丁寧に、丁寧に伝えていく。 赤ちゃんとの暮らしで少しでも「つらいな」と思ったとき、 あなたをやさしく包んでくれるような、新しい育児書のスタンダード。